革靴についたシワの取り方とシワが当たって痛いときの対処法

革靴のシワは、新品の靴にはない独特の表情を生み出します。

シワひとつない新品の靴に履きジワが入ったときこそ、自分だけの一足になった瞬間です!

シワは革靴の楽しみの一つですが、一方でシワが深く入りすぎると型崩れやひび割れなどさまざまな問題の原因になります。

革靴を長く履き続けるには、シワが深く入りすぎないように伸ばしておくことが大切です。

この記事では、シワが深くなることで起きる問題と、効果的なシワの伸ばし方を解説します。

革靴のシワは履くたびにどんどん深くなる

革靴のシワは、履く度にどんどん深くなっていきます。

靴は足の屈曲に合わせて曲がるため、甲の革がギュッと寄ってシワができます。

はじめのうちはうっすらと跡が見える程度ですが、履く度にクセがついてきて、だんだんと深くなっていきます。

とくに自分の足のサイズよりも大きい靴を履いていると、シワが深くなりやすいです。大きいサイズの靴はつま先が長いので、歩いたときに過度に靴が曲がってしまうからです。

シワが深くなることで起きる問題

シワが深くなることで、主に以下の 2 つの問題が起きます。

  • 革がひび割れる
  • 足の甲や指の付け根に当たって痛くなる

1 つ目の問題は「革がひび割れる」です。

シワを伸ばさずに履き続けると、革がひび割れてきます。一度革がひび割れてしまうと、元に戻すことはできません。

シワが深くなってできたひび割れ

ひび割れが起きた靴ではカッコ悪くて履く気がなくなりますよね。

また、ひび割れが起きるまでいかなくとも、シワが深く入った靴は形が崩れていてなんともくたびれて見えます。

シワが深く入ってくたびれた靴

ちょうど良い具合に入ったシワは、革靴をカッコ良く見せてくれますが、シワが深いとカッコ悪くてこれまた履く気がなくなってしまいます。

そして、見た目の問題だけでなく「足の甲や指の付け根に当たって痛くなる」という問題も起こります。

シワが深く入ると、甲や指の付け根にシワが食い込む形になり、歩行時に痛みを感じるようになることがあります。足が挟まれているような感覚から「靴に噛まれる」と表現されます。

指で指している箇所が靴に噛まれる箇所です

靴に噛まれるのは、長く履いていてシワが深くなってきたタイミングだけでなく、履きはじめのタイミングでも起こりえます。

上の写真の靴は私の靴ですが、履きはじめの頃はたくさん噛まれました!今は足に馴染んできたので痛くはなりませんが、いまだに履いたあとは親指の付け根がすこし赤くなります。

後ほど、靴に噛まれる場合の対処方法も解説します。

シワの対処その 1:シューキーパーを使ってシワが深く入るのを防ぐ

ここからシワへの対処方法を解説していきます。

まず前提として、そもそもシワが深く入らないようにしておくことが大切です。

シワが深く入らないようにするためには、シューキーパーを使います。

シューキーパーは、木やプラスチックでできた靴の形をした道具です。

これを靴の中に入れておくことで、アウトソールの反りが矯正され、シワが深く入るのを防ぐことができます。

また、ある程度深いシワが入っていても、シューキーパーで伸ばすことができます。

革靴には欠かせないシューキーパーの選び方とおすすめ紹介でシューキーパーの選び方を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

シューキーパーは、基本的に履いていないときは常に入れておくようにします。

帰宅したら、シューキーパーを入れ、下駄箱にしまっている間も入れっぱなしにしておきます。

シューキーパーの使い方

紐靴の場合は、事前に紐を軽く緩めておきます。

シューキーパーをつま先の部分から靴に差し込みます。斜めに傾けながら入れると、スムーズに入ります。

このとき、シューキーパーのかかとの部分が履き口に引っかかってしまうことがあります。

靴のかかとには芯材という補強材が入っているのですが、無理やり入れようとすると芯材が変形してしまいます。注意して入れましょう。

全部入れ終わる前に、一度グッと前に押してつま先部分までしっかりテンションがかかるようにします。

最後にかかとをスポッとはめれば完成です!

シワの対処その 2:スチームアイロンを使って深く入ったシワを伸ばす

ある程度のシワはシューキーパーで伸ばすことができますが、それでも伸びない深いシワはスチームアイロンのスチームを使って伸ばします。

1 週間ほどシューキーパーを使ってみて、それでもシワが綺麗に伸びないときはこの方法を試してみましょう。

革は濡れたり熱を加えたりすることで収縮する特性があります。この特性を利用して、スチームをあてて革を縮めることでシワを伸ばします。

なんとなく不安に感じるかもしれませんが、一度で革がダメになってしまうなんてことはありません。革を靴の形に成形するためにスチーム室に入れておく手法をとる靴工房もあるほどです。

ただし、何度も繰り返しておこなうと革が硬化してひび割れてしまう可能性がありますし、やらなくて済むにこしたことはありません。

まずはシューキーパーを試してみて、それでもシワが伸びない場合のみ、この方法を試してみてください。

また、スチームアイロンでシワを伸ばした後は、また同じように深いシワが入らないよう、シューキーパーを使う習慣をつけましょう。

準備するもの

スチームアイロンを使ったシワを伸ばすには、以下の 5 つの道具を準備します。

シューキーパー

まずは、靴の形にあったシューキーパーを用意しましょう。

革靴には欠かせないシューキーパーの選び方とおすすめ紹介で靴に合ったシューキーパーの選び方を紹介していますので、これからシューキーパーを購入される方はぜひ参考にしてみてください。

スチームアイロン

シワがついた部分にスチームをあてるために、スチームアイロンを用意します。

革に直接アイロンをあてると革が痛んでしまう可能性があるため、蒸気だけをシューっと当てるように使用します。

蒸気の出ないタイプのドライアイロンではシワを伸ばすことができないのでご注意ください。

この記事では、パナソニックのコード付きスチームアイロンを使用しています。

タオル

革に直接アイロンがあたらないようにするため、間にかませるタオルを一枚用意します。

普段家で使っているタオルでかまいません。

色付きのクリーム

スチームをあてた後は、色付きのクリームで補色をおこないます。

スチームをあてると靴についている古いクリームが浮き出てきて、色が落ちたように見えることがあるので、靴に近い色のクリームを使って、色を整えるようにします。

靴の色に合った色の選び方を革靴用のクリームの色の選び方、クリームの使い方と落とし方の解説で紹介しています。

色の選び方に迷った方は参考にしてみてください。

クリームを塗るための布を用意します。

使い古した T シャツでも代用できます。

スチームアイロンの使い方

スチームアイロンを使用したシワの伸ばし方をご紹介します。

1. シューツリーを入れる

まずは、シューキーパーを靴に入れます。

2. タオルを被せてスチームをあてる

次に、靴の上にタオルを被せてスチームをあてます。

アイロンでぎゅっと押さえつけるのではなく、蒸気をプシューッと当てるように使用します。

シワが入っている付近に満遍なくスチームが当たるよう、アイロンを動かしながら 20 〜 30 秒ほど蒸気を当てます。

3. 色付きクリームを塗る

スチームをあて終わったら、指に布を巻いて色付きクリームを取ります。

そして、スチームを当てた部分に塗り込みます。

その後、スチームによって靴に染み込んだ水分を完全に乾かすため、1 時間ほど放置します。

ビフォーアフター

シューキーパーを入れても伸びなかったシワが、スチームアイロンを使用することで伸びました。

先ほども書いた通り、履けばまた同じようにシワはつくので、再度シワが深くならないようにシューキーパーを入れるようにしましょう。

シワの対処その 3:ストレッチャーを使ってシワが当たって痛い箇所を局所的に伸ばす

シワが足に食い込んで痛いときは、ストレッチャーを使用して痛い部分の革を伸ばします。

シワが完全になくなるわけではありませんが、指に当たる箇所の革を伸ばすことで食い込みを軽減できます。

準備するもの

用意するものは、ストレッチャーだけです。

シューキーパーのような見た目をしていますが、ところどころ穴が空いており、そこにコブを取り付けて靴の中に入れることで部分的に革を伸ばすことができます。

この記事では、BeryKoKo のシューズフィッターという商品を使用しています。

ストレッチャーの使い方

まず、指の付け根や甲に当たって痛い箇所を確認します。

当たって痛い箇所にコブが押し当たるように、付属しているコブをストレッチャーに取り付けます。

ストレッチャーを靴の中に入れます。

BeryKoKo のシューズフィッターの場合は、真ん中の銀のネジを巻くとかかとのパーツの位置が調整できるようになっているので、靴のサイズに合わせて調整します。

さらに、黒いバーを回すとつま先のパーツが横方向に広がるようになっているので、シワを伸ばしたい箇所にコブがくるように調整します。

調整が終わったら、そのまま 1 日放置します。

これで、シワの食い込みが軽減されると思います。

おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。

シワが綺麗な靴はカッコよく愛着も湧きますが、私の場合、足の大きさや形が左右で異なるため、いつも変なシワが入ってしまいます。

新品のときに履き下ろしのシワ入れを実践して、左右対称の綺麗なシワが入るように工夫をしています。

これからシワを入れる方はぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

カタオカケン

東京在住、靴作りに勤しむ 27 歳です。作るのはもちろん、靴を眺めたり、靴を磨いたりするのも好きです。鏡面磨きはなかなか上手くできません。

SNS をフォローする

コメントはこちらから