【革靴図鑑 No.12】Edward Green CHELSEA エドワード・グリーン チェルシー

エドワード・グリーンの代表作「CHELSEA(チェルシー)」

エドワード・グリーンは、イギリスのノーザンプトン発祥の靴メーカーです。

ノーザンプトンは「革靴の聖地」として知られ、チャーチやジョンロブ、クロケット & ジョーンズなどイギリスを代表するさまざまな靴メーカーがこの町で誕生しました。

数ある靴メーカーのなかでもエドワード・グリーンの技術力は抜きん出ており、ジョンロブと双璧をなす最高峰のイギリス靴として有名です。

CHELSEA(チェルシー)は流行り廃りのない内羽根ストレートチップで、エドワード・グリーンを代表するモデルです。

内羽根のストレートチップ、CHELSEA(チェルシー)。

全体のシルエットはやや細身で、トゥに程よいボリューム感のある 82 ラストと呼ばれる木型で作られています。

多くのブランドでは、デザインが同じでも使っている木型の種類が違えばモデルの名称も違います。エドワード・グリーンの場合は、デザインが同じであれば木型の種類が違っても同じモデル名になります。

「このデザインの靴が欲しいけど、足に合わなくて…」と言った場合に、別の木型で作った同じデザインの靴を提案できるようにするためだそうです。

トゥキャップと羽根の切り返しは、縫い目を二重にするダブルステッチになっています。

アウトソールは、ウェスト部分(土踏まず)を黒く染める半カラス仕上げです。

通常のグッドイヤー・ウェルト製法の靴には、アウトソールを縫い付ける「出し縫い」の縫い目がアウトソールに見えます。

チェルシーはグッドイヤー・ウェルト製法で作られていますが、アウトソールに縫い目が見えません。これはヒドゥン・チャネルと呼ばれる仕様で、アウトソールに水平方向の切り込みを入れて、出し縫いをしたあとに切り込みを伏せることで縫い目を隠す技法です。

ウェストを黒く染め上げる半カラス仕上げになっており、ヒドゥン・チャネル仕様です。

アイレット(靴紐を通す穴)には、「く」の字型の縫い目があります。

この縫い目は飾りのためについており、形状が白鳥の首の湾曲に似ていることからスワンネックと名付けられています。

羽根の部分に走るスワンネックの縫い目。

この靴のサイズ感

下記は、私が普段着用している靴のサイズ表です。

単位 サイズ
cm 25.5 〜 26.0
UK 7E
US 7.5D 〜 8D
EUR 40.5 〜 41

写真の靴は 82 ラストで作られたチェルシーの 7F ですが、個人的には 7E のほうが合うと感じました。

したがって、普段選んでいる UK サイズと同じサイズを選べば、ちょうどいいサイズ感になるかと思います。

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