革靴のソール交換「オールソール」を徹底解説。交換時期や価格の目安は?

革靴のソールは、履いていると必ずすり減ってきます。

「もう履けないかも。捨てようかな」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください!

修理に出してソールを交換すれば、まだまだ履くことができます。

ソールがすり減るまで履いた革靴であれば、きっと足に馴染んで愛着が湧いているはずです。

ぜひ修理をして履き続けてみてはいかがでしょうか?

この記事では、革靴のソールの交換について解説したいと思います。

革靴のソールを交換する修理「オールソール」

もともと革靴は、ソールがすり減ったときに丸ごと新しいものと交換できるように作られています。

この丸ごと新しいソールに交換する修理は「オールソール」と呼ばれます。

オールソールのビフォー・アフター

靴のソール部分は地面との摩擦で必ずすり減ってきます。

すり減って薄くなったソールを履いていると、石や点字ブロックなどが足裏を圧迫し、痛みや違和感が生じてきます。

オールソールをすることで革靴のソールが新品のようにもと通りになり、新品の革靴を履いているような気分でまた履き続けることができます。

オールソールの作業工程

オールソールの作業工程を簡単にご紹介します。

ヒールの部分はアウトソールにくっついているので、オールソールではヒール部分もまるまる交換します。

革靴の製法によって工程は多少変わってきますが、この記事ではメジャーな製法である「グッドイヤー・ウェルト製法」のオールソールの工程をご紹介します。

オールソールの工程 1. ヒールを剥がす

まず、アウトソールについているヒールを剥がします。

オールソールの工程 2. ソールを縫い付けている糸を切る

ソールを縫い付けている糸を切り、ソールを剥がしやすい状態にします。

オールソールの工程 3. ソールを剥がす

すり減ったソールを剥がします。

オールソールの工程 4. コルクを新しいものに入れ直す

古くなった中物(コルク)を取り除き、綺麗に掃除をしたあとで新しいコルクを入れます。

オールソールの工程 5. 新しいソールを貼りつける

新しいソールを接着剤で貼り付け、余分な部分を切り回します。

オールソールの工程 6. 新しいソールを縫い付ける

新しく貼ったソールを専用の機械で縫い付けます(”出し縫い”と呼ばれます)。

オールソールの工程 7. ヒールを付ける

ヒールを取り付け、色付けをします。

完了!

これでオールソールの完了です!

以上が、オールソールのざっくりとした流れです。

「ソールを剥がして貼るだけでしょ?」と思う方がいるかも知れませんが、意外と大変なのです!笑

オールソールをするべき 3 つの理由

ソールがすり減ったら、新しい靴を買うよりもオールソールをすることをおすすめします。

しかし、なかには「新しい靴買ったほうが早いじゃん」と思う方がいるかもしれません。

そこで、ここからはオールソールをするべき理由を 3 つご紹介します。

1. 愛着がある靴を履き続けることができる

オールソールをするべき一番の理由は、「愛着がある靴を履き続けることができる」です。

オールソールで交換するのは、ソールとヒールの部分だけで、アッパーや中底は交換しません。

アッパーには自分の足に合ったシワが入っていることで表情が生まれ、中底は足に馴染むことで履き心地が抜群に良くなります。

長く履き続けて自分の足にあってきた愛着のある革靴を、オールソールすることでまた同じように履き続けることができます。

2. 新しい靴を買うよりも経済的である

次に、「新しい靴を買うよりも経済的である」こともオールソールをするべき理由のひとつです。

オールソールは、たくさんある修理方法の中でも時間と手間がかかるため、つま先やヒールの修理とくらべて修理費用は高くなります。

(修理費用の目安はのちほど詳しく紹介します)

ただ、多くの場合は新しい靴を買うよりも安く済みます。

なるべく出費をおさえたい方は、新しい革靴を買うのではなくオールソールをするほうがいいでしょう。

3. 靴全体の見た目が綺麗になる

「靴全体の見た目が綺麗になる」こともオールソールのいいところです。

下の写真は、オールソールをする前(左)とした後(右)の比較です。

オールソールをすることで、「コバ」というアウトソールが側面に出ている部分が綺麗になっているのが分かります。

コバは、車でいうバンバーの役割があるため、長く履いていると傷がついてボロボロになります。

オールソールをするとコバも綺麗になるため、靴全体の見た目が綺麗になります。

オールソールをするタイミングの目安

オールソールをするタイミングの目安は大きく 3 つあります。

お手持ちの靴で「これって、オールソールが必要なのかな?」と疑問に思ったら、ぜひ参考にしてみてください。

1. ソールに穴が空いたとき

すぐにオールソールが必要なのは、ソールに穴が空いたときです。

ぽっかり穴が空いたアウトソール

ソールに穴が空くと、クッションの役割があるコルクなどの「中物」、足の裏があたるパーツの「中底」も削れてきます。

中底が傷んでいると、オールソールができなくなる、もしくはできたとしても費用がとても高くなってしまうことがあります。

ソールに穴が空いたら履くのをやめて、すぐに修理屋にオールソールを依頼してください。

2. ソールが薄くなってきたとき

ソールがすり減って薄くなってきたときも、オールソールのタイミングです。

ソールが薄くなってきたことを判断する目安は、下の動画のようにソールを指で押さえたとき「グニッ」と凹むかどうかです。

指で押さえたときに凹んだら、ソールがだいぶ薄くなっています。

そのまま履き続けると穴が空いてしまい、中底が傷んでしまう可能性があります。

そうなる前に、早めにオールソールすることをおすすめします。

ヒールやつま先は部分的に修理する

ヒールやつま先がすり減っているときは、オールソールではなく、部分的な修理のほうがいいかもしれません。

すり減ったつま先を部分的に修理

部分的な修理であれば、安く & 早く仕上がります。

ソールはまだまだ厚みがあって、ヒールやつま先だけ削れているようなら、部分的な修理ができるか修理屋さんに相談してみるのがおすすめです。

3. ソールが剥がれたとき

ソールが剥がれてしまったときもオールソールをします。

ソールが剥がれてしまう原因はいろいろなケースが考えられます。

場合によっては、オールソールではなく接着だけで済むこともありますので、まずは修理屋さんに相談してみてください。

オールソールの価格と納期の目安

実際にオールソールをする段階では、新しく付けるソールの素材を選ぶことになります。

以下に、主なソールの種類と価格の目安をまとめてみました。

種類 価格 納期
ラバーソール 12,000円〜 1 ヶ月〜
レザーソール 15,000円〜 1 ヶ月〜
スポンジ系のソール 10,000円〜 1 ヶ月〜

レザーソールは、ドレスシューズの王道とも言えるソールです。通気性と耐熱性に優れていて、長時間履いても足が蒸れにくいという特徴があります。

ただ、レザーソールは水に弱いので雨の日に履くのは控えた方が良いでしょう。

ラバーソールは、耐久性が高く、すり減りにくいのが特徴です。普段レザーソールを履いていてソールのすり減りが早く感じる場合は、ラバーソールを検討してみてもいいと思います。

スポンジ素材のソールは、軽くてクッション性が高いのが特徴です。地面からの衝撃を吸収してくれるため、長時間履いても足の裏に痛みが生じにくく、疲れにくいです。

スポンジという素材の性質上、劣化しやすく削れやすいです。

ハーフラバーを貼るという選択肢

オールソールは約 1 ヶ月ほど修理期間がかかります。

その間代わりになる靴がないという方にはオールソールよりも短い期間と安い料金で済むハーフラバーを貼るのも良いと思います。

クイック修理をしているお店なら当日にハーフラバーを貼ってくれますので是非利用してみてください。

終わりに

今回はオールソールについてご紹介しました。

これでも一部分をご紹介したに過ぎません。

製法によってはオールソールのやり方も変わりますし、靴によってはオススメできないソールもありますので、何かわからないことがあればお気軽にご質問ください。

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