披露宴で履くための「ウェディングシューズ」を製作しました!

こんにちは、カタオカケンです。

私事ですが、5 月に地元の三重県で披露宴を挙げさせていただきました。

その半年ほど前、衣装合わせのため妻と披露宴会場を訪れたときのこと。

なにげなく妻から「披露宴で履くパンプス作れる?」と聞かれ、とくに考えもせず「余裕やな」と返事をしてしまいました。

ぶっちゃけパンプスの作り方は全く知りませんでしたが、一度作れると言ってしまったので後には引けません。笑

かくして、私用と妻用で 2 足のウェディングシューズを製作することになりました。

今回は、披露宴で履くために製作したウェディングシューズと製作の模様をご紹介します!

新郎の靴「プレーントゥオックスフォード」

私(新郎)用ので製作したのは「プレーントゥオックスフォード」です。

披露宴で履く靴ということで、シンプルでフォーマルな雰囲気になるようなデザインにしています。

私が履く用の「プレーントゥオックスフォード」

オックスフォード(内羽根)とは、羽根が甲の下に潜り込んでいるタイプの靴のことを指します。

フォーマルな場面で履くのに適していることや、シルエットが綺麗に見えることから、迷いなくオックスフォードにしました。

革靴の種類には、モンクストラップやローファーといった紐がないものもありますが、披露宴で履く靴は基本的にはオックスフォードのような「紐靴」がいいとされています。

オックスフォード = 羽根が甲の下に潜り込んでいる。

つま先は、なにも装飾がないプレーントゥにしました。

一般的に、新郎が結婚式で履く靴のつま先は、プレーントゥやストレートチップといったシンプルで控えめなデザインが定番です。

ストレートチップと迷いましたが、できるだけミニマルな感じにしたかったので、プレーントゥにしました。

今回は、ミニマルな「プレーントゥ」に

使用した素材は、スムースレザーという一般的な牛革です。

色はグレーのタキシードに合うよう黒にしました。

結婚式ではパテントレザーという艶感が強い素材を使った靴を履くことも多いようです。

ただ、個人的にパテントレザーのギラギラ感があまり好みではないので、ナチュラルな質感の素材を使い、つま先とかかとだけ磨いて艶を出すことにしました。

つま先とかかとだけ磨いて艶を出しました

アイレット(靴紐を通す穴)は 6 つにして、自分好みのクラシックな顔立ちになるように工夫しています。

6 アイレット + スワンネック

スワンネック(アイレットの横に入っている縫い目)は、ビンテージシューズを参考にして月型の縫い目をつけてみました。

製法はセメント製法で、ソールはレザーを使用しています。

製作の様子

木型という靴作りのベースになるものに、デザインを書き込みます。
デザインの通りになるよう、ひとつひとつのパーツを切り出し、ミシンをかけていきます。
引き続きミシンで縫い、アッパー(ソールより上側になる部分)を作ります。
完成したアッパーと、靴の内側に入る芯材という補強材です。
吊り込みという工程を経て、靴の形にしていきます。
ソールを貼り付けます。
厚みのある革を積み重ねて、ヒールを成形していきます。
茶色の革を使用したため、染料で黒く染めていきます。
ヒールにロウを溶かし込んで、艶を出していきます。
最後に、磨いて艶を出します。
木型を抜いたら完成です!

新婦の靴「ハイヒールパンプス」

妻(新婦)用の靴は、「ハイヒールパンプス」です。

「余裕で作れる」と豪語したものの、レディースの靴を製作するのが初めてだったので、手探りでの製作になりました。

妻が履く用の「ハイヒールパンプス」

デザインはパールホワイトの革を使用したパンプスで、ウェディングドレスに合うようシンプルな雰囲気にしています。

つま先の形は、妻の好みに合わせて丸みをもたせ柔らかい雰囲気になるようにしました。

つま先は丸みをもたせて作りました

また、「キラキラした感じが良い」という要望があったため、ビジューのシューズクリップをつけてキラキラ感を出しています。

ビジューのシューズクリップ

女性の脚を最も美しく見せるヒールの高さは 7cm といわれ、それに倣ってヒールの高さは 7cm で製作しました。

ちなみに、披露宴などの場合、お互いの身長差がいい感じにみえるように新婦用の靴のヒールの高さを決めることもあるようです。

ヒールの高さは 7cm

ドレスを着ているとかなり歩きづらいらしく、歩行時に安定するようヒールは太めのものにしています。

ヒールはアッパー(ソールより上側)と別のパーツですが、革を巻き付けることで靴全体に一体感が生まれるよう工夫しています。

ヒールにも革を巻き付けて一体感が生まれるように

製法はセメント製法です。

インソールにはクッションを入れて足への負担を軽くしています。

製作の様子

木型という靴作りのベースになるものに、デザインを書き込みます。
はじめてパンプスを作るため、試作品を作ってフィッティングを確かめます。
少し大きかったので、木型を大幅に削って細くしていきます。
アッパーとなるパーツを切り出します。
木型と完成したアッパーと補強用の芯材です。
吊り込んでパンプスの形にしていきます。左右のラインを合わせるのが紳士靴より難しい……
ヒールは、プラスチックの専用パーツに革を巻き付けて作りました。
ソールを適当な大きさに切り出します。
ヒールとアウトソールを貼り付け、余分な革を切り回したら完成です。

ギャラリー

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